新着情報詳細becSCREENのプレスリリースが発表されました。2011/09/13 2011年9月 各位 スペクトラム ラボ ジャパン株式会社 世界初、ペットの感染症における「バイオフィルム」の 除去に役立つ検査サービスを開始 ~獣医療における新しい抗生物質選択検査「bec SCREEN」~ スペクトラム ラボ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役:安田英巳、以下、 スペクトラム ラボ ジャパン)は、ペットの細菌感染症における「バイオフィルム」除去に役立つ画期的な検査サービス『bec SCREEN』(ベック・スクリーン)を、世界にさきがけて日本国内の動物病院向けに2011年9月13日より提供開始致します。 http://www.slj.co.jp/bec-index.html 1.バイオフィルムとは? 私たちの身の回りには、想像を絶する数の微生物が存在していますが、微生物は通常は単独で生存せず、複数の種類が共生し特徴ある膜状構造を形成し「共同体」として存在しています。この微生物共同体が「バイオフィルム」です。身近なところでは、台所のヌメリ、川底の石の表面のヌメリ、歯垢等が、バイオフィルムの例です。微生物はバイオフィルムにより「バリア機能」を発揮し、外界からの様々な攻撃から身を守る戦略をとっています。 2.バイオフィルムが引き起こす問題 -抗生物質耐性が1,000倍以上に増加- 米国国立衛生研究所(NIH)は、感染症例の80%以上において細菌がバイオフィルムを形成していると報告しています。一旦バイオフィルムが形成されると、単独で存在する細菌と比較し抗生物質耐性が1000倍以上になるとの報告もあります。人の医療分野では、細菌感染症において抗菌剤が効かなくなる(耐性化する)ことが大きな問題となっております。獣医療においても、人の生活と密接な関わりを持ったペットに対して、公衆衛生の見地から、抗菌剤使用の適正化が求められております。 しかし、抗菌剤の選択は、単独の細菌を対象とした定性的な感受性試験に基づく方法が主流であり、バイオフィルムの概念を前提とした検査や抗菌剤の選択・投与は行われておらず、新しい検査手法の開発が望まれておりました。 3.『bec SCREEN』(ベック・スクリーン)の特徴 -独自技術でバイオフィルムを再現- スペクトラム ラボ ジャパンの新サービス『bec SCREEN』(ベック・スクリーン)は、「最小バイオフィルム撲滅濃度:MBEC(Minimum Biofilm Eradication Concentration)」の測定方法を獣医療に応用した、世界初の画期的な検査です。カナダのInnovotech社が開発した測定技術をアメリカのSpectrum Labs Inc.社が導入し検査態勢を構築しており、弊社はカナダ・アメリカと共に世界に先駆けて、日本におけるサービスを展開致します。 本検査は獣医師の診療を支援する検査サービスとなります。検査過程では皮膚・糞尿・耳道・呼吸器等の感染部位に存在する細菌を培養し、独自の技術でバイオフィルムを再現させます。このバイオフィルムの除去に有効な抗菌剤の種類と濃度を検査致します。抗菌剤は、欧米での使用実績・症例が豊富な15種類に関して検査を致します。 -従来の抗菌剤感受性検査項目も同時に実施- 本検査は、アメリカの検査センター(Spectrum Labs,.Inc社)にて実施され、標準的な検査の場合、約1週間後に依頼主の獣医師の元へ結果を報告致します。標準的な検査には、原因菌の同定や細菌の最小発育阻止濃度(MIC)等、従来の抗菌剤感受性検査項目も含まれており、MBECの結果とあわせ、診療にお役立て頂けます。 『bec SCREEN』を活用することによって、これまで経験的なアプローチで対応せざるを得なかった難治性の感染症等に対して、薬剤の選択や投与量・投与方法の設定を合理的に行い、より効果的な治療を行うことが可能となります。 スペクトラム ラボ ジャパンはこれまで、ペットのアレルギーの原因を絞り込む「SPOT TEST」や生活習慣病の診療をサポートする「Lipo TEST」など、他に無いユニークな獣医領域における検査を展開しており、全国の動物病院に広範なネットワークを有しています。 この度、ペットの感染症・バイオフィルムに対する新しい検査サービスを提供し、この領域における獣医師の診療支援と、ペット・オーナーの治療満足度の向上を通じ、獣医療への更なる貢献を目指しています。
スペクトラム ラボ ジャパン株式会社 |
|