犬の歯周病原細菌の悪性度検査サービス『fimA (フィム・エー)TEST』のご案内
2015/03/30
犬の歯周病原細菌の悪性度検査サービス
『fimA (フィム・エー)TEST』のご案内
~新しいデンタル・ケアのモニタリングツール~
麻布大学、大阪大学の特許ライセンス(特願2013-549303)を受けて
犬の歯周病原細菌の悪性度検査サービス『fimA (フィム・エー)TEST』
を4月1日より開始いたしますので、下記の通りお知らせいたします。
1.背景
近年、ヒトと伴侶動物の関係が深まり、動物の寿命が延びるにつれ
歯周病に罹患するケースが増えてきています。
犬の歯周病の主要な病原体であるPorphyromonas gulae (P. gulae) は
歯周炎の発症・増悪に関わっていることが報告されています。
その存在はペットと共に生活するヒトの口腔内でも確認されており、
ヒトと動物の共通感染症として公衆衛生上の監視が必要です。
また、近年では僧帽弁閉鎖不全症などの心臓・循環器疾患と
歯周病との関係が報告されており、その他の全身疾患との関連も
研究が進められています。
犬の歯周病管理上とその保有細菌の悪性度を知ることは、
全身状態への影響や治療効果の判定に大きく寄与します。
P. gulaeは嫌気性の細菌であるため、培養や同定に特殊な方法が
必要であり 臨床応用が困難で、新しい同定検出手法の開発が望まれておりました。
2.新サービスの特徴
『fimA (フィム・エー)TEST』は、麻布大学、大阪大学が国内外で研究発表を重ね、特許出願中のPCR法による遺伝子解析検査の応用です。
P. gulaeに特有な線毛タンパク遺伝子(DNA)の検出と
それをコードする fimA 遺伝子の配列から3つのタイプ (A/B/C型)
に分類し悪性度を評価するサービスです。
犬の歯垢中や歯周ポケットにおける、P. gulaeの存在有無に加え、
視覚化された悪性度を示すデータを提供するため、
犬の歯周病状態と全身への影響をわかりやすく把握できます。
これらの結果に基づき、獣医師からオーナーへの心疾患等全身疾患のリスク指摘、口腔ケアの提案と、ご家族のモチベーションアップにつなげることができます。